2025/03/20 12:01


二酸化炭でと焙煎後のエイジングの関係


こんにちは、カミナリコーヒーです!


今日は春分の日。

昼と夜の長さが同じになり、

ここから徐々に日が長くなっていく節目の一日です。

自然のリズムを感じながら、

ゆっくりとコーヒーを味わうのにぴったりなタイミングですね。

そんなめでたい日にちなんで、今日はコーヒーの「焙煎後のエイジング」についてお話ししたいと思います。


焙煎したての豆がベストとは限らない?


「焙煎したてのコーヒー豆が一番美味しい!」と思われがちですが、実は焙煎直後の豆はまだ本領発揮できていません。なぜなら、焙煎中に豆の内部に蓄えられた「二酸化炭素(CO₂)」が関係しているからです。


焙煎後の豆に残る二酸化炭素


焙煎が終わると、豆の中には大量のCO₂が閉じ込められています。これは、焙煎中に発生する化学反応によって生成されたものです。焙煎が深いほどCO₂の量も多くなります。


このCO₂が、焙煎直後のコーヒーにどんな影響を与えるのか? それを理解することで、より美味しいコーヒーを楽しむことができます。


エイジングと二酸化炭素の関係


 風味の安定化


焙煎直後の豆はCO₂を多く含んでいるため、抽出するとガスが一気に放出され、味のバランスが崩れがちです。エイジング(熟成)期間を取ることで、CO₂が徐々に抜け、コーヒーの風味が落ち着き、まろやかで安定した味わいになります。


 抽出への影響


ハンドドリップで焙煎直後の豆を使うと、お湯を注いだ瞬間に大量のガスが発生し、お湯の流れを妨げてしまいます。これにより、味が薄くなったり、雑味が出たりすることも。エスプレッソでは、CO₂が多すぎるとチャンネルリング(湯が均等に流れない現象)が起こり、狙った味になりにくくなります。


 酸化を防ぐバリアの役割


CO₂は、コーヒーの酸化を防ぐ役割も果たします。焙煎後すぐは、豆の内部にCO₂が充満しているため、酸素が入りにくく、酸化による劣化を抑えてくれるのです。ただし、時間が経ちすぎるとCO₂が抜けきり、酸素に触れることで風味が落ち始めるため、適切なタイミングで飲むことが重要です。


エイジングの適切な期間は?


エイジングの期間は、焙煎度や飲み方によって変わります。

浅煎り:5〜10日ほど寝かせると風味が落ち着きます。

中煎り:3〜7日ほどで飲み頃に。

深煎り:1〜5日ほどで適度にガスが抜け、味がなじみます。


エスプレッソ用の豆なら、最低でも5〜7日間のエイジングを経ると、安定した抽出ができます。ドリップなら3〜5日目あたりがバランスの取れた味わいになります。


春分の日に、じっくり熟成したコーヒーを


春分は、自然が新たなバランスを迎える日。コーヒーもまた、焙煎後のエイジングによってバランスの取れた美味しさを生み出します。焙煎したての鮮烈な香りも魅力ですが、適度に熟成した豆の奥深い味わいもまた格別。ぜひ、お好みのエイジング期間を見つけてみてください。


本日もカミナリコーヒーをご愛顧いただき、ありがとうございます。

皆さまのコーヒータイムが、豊かなひとときになりますように!


カミナリコーヒー 須藤


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